アメリカの小売店の生き残り「INTERACTがキー」

 アメリカの小売店は、2017年度には、9000店舗が閉店され、2018年度は、12000店舗の閉鎖が予測されています。既に、全米展開のシューズの小売店、フットロッカーや、デパート、スーパーなども、一部の店舗の閉店を発表しており、今後、予想を上回る以上の店舗が閉店に追い込まれるのではないかと思われます。

 昨日、弊社のアパレル業界での協力者、GRANT氏とのミーティングで、「昔は、小売店は、INTERACT(対話)を楽しむ場所であった。今は、自動化で店員もいないところもある。コスト削減で、INTERACT(対話)をできない店員しかいない。しかし、これからの時代、またINTERACT(対話)を楽しむ場所となるはずだ。」というコメントがありました。

お洒落とおしゃべりが大好きなGRANT氏
美容院に行っても、髪を切ってもらっている間のINTERACT(対話)、屋台トラックでご飯を買うときでも、その一瞬のINTERACT(会話)、レストランでのウエイトレスとのINTERACT(会話)が、なければ、毎日がおもしろくない!アパレル業界は、このように低迷しているのは、INTERACT(会話)がなくなってしまったからだ。今後、INTERACT(対話)をできる、アパレル小売店が生き残る!と思うし、そのような小売店がでてきてほしいと、訴えておられました。

 先日参加した、都市計画を論議する国際会議では、「HANG OUT」というキーワードが、多くのパネルディスカッションで、使用されていました。「HANG OUT」とは、日本語で言うと、ニュアンスが伝わりにくいですが、「遊ぶ場所」と訳すのが、一番適しているでしょうか。みんなが集まって遊ぶ場所です。

 今のアメリカには、HANG OUTする場所が少なくなってきているという、パネルディスカッションがありました。以前は、GRANT氏の言うように、小売店であったり、バーやレストランであったと思います。ショッピングモールもその一つだったでしょう。それが、自動化や、コストダウン、その他の要因で、HANG OUTができない場所になってきているのではないでしょうか。

 都市計画では、駅を、リビングルーム調にして、みんなが、HANG OUTできるようにするという実験がされていると、発表されていました。消費は、今度も縮小するであろうという前提のもとの、都市計画案です。

 そんな折、流通コンサルティングの後藤氏が、下記のような記事を投稿されていました。

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ  後藤氏のブログからは、いつも多くの情報を得させていただいております。是非、お読みください。

 後藤氏も、今後の小売店の生き残りは、店員のホスピタリティではないかと言われています。

  FORBESのデジタル版で、同じようなことが書かれた記事を見つけました。「生きた人間と対話したい」と消費者は思っているというような内容が書かれたいます。

To Interact with other human beings

 時代はステップアップしながら、繰り返します。また、人間同士が、会話を楽しむ、新しい形の小売店が必ず生まれると思います。新しいものは、いつもアメリカから生まれます。今後の、アメリカの新しい形の小売店から目を離せません。時代の先読みが、日本の小売店の生き残りだと思います。


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